よく見られる病気

トイプードルに多く見られる遺伝的な病気

トイプードルに多いとされている病気は下記のようなものがあります。

気管虚脱

気管が何らかの原因によって押しつぶされて呼吸困難になる病気。

てんかん

神経細胞に異常が発生して泡を吹いたり全身が硬直してしまう症状。

白内障

目の奥が白く濁ってしまう病気。完治は難しく失明に発展しまうことが多い。

膝蓋骨の脱臼

ひざの関節にあるいわゆる「皿」がずれて脱臼してしまう症状。

眼瞼内反症

まぶたが内側に向かってめくれてしまい、まつげが角膜などに当たってしまうこと。

クッシング症候群

副腎皮質ホルモンが異常に分泌されてしまうことによって脱毛症状になること。

ガン

人間同様犬もガンになります。細胞に異常が発生してしまい(腫瘍)増殖してしまうこと。

トイプードルの健康チェック方法

愛する我が子にできるだけ健康でいてもらうためには日頃の健康チェックは欠かせません。
普段からやっているおしっこ・ウンチ・食事のようす・遊んでいるとき・ブラッシング時などにいつもと違った箇所や異常がないかをチェックするようにしましょう。

目は少し濡れいている感じがベストです。白めの部分に濁りがないか、充血が多くないかどうかもチェックしましょう。

健康時には鼻は水気を含んでツヤツヤとしています。鼻水が垂れていることもよくありますが、それはそのトイプードルによって正常な状態が違うので、普段の状態を把握しておきましょう。 ちなみに寝起き時には鼻が乾いているのが正常です。

毛・皮膚

毛の状態をチェックするには毎日のブラッシングが効果を発揮します。毎日とかしていると何らかの異常にすぐ気付くことができ、奥にある皮膚の異常もすぐにわかります。艶の具合も観察できればさらに健康状態を把握できます。

歯・歯茎

やや個体差もありますが、歯茎の色はピンク色が正常です。いつもより黒ずんでいたりすると何らかの病気になっている可能性があるので注意しましょう。
また、歯の状態を毎日チェックできるように歯磨きにも慣れておきましょう。

耳のチェックポイントは臭いです。普段から耳は隠れているため、何らかの炎症がおこると異臭を放つようになります。 ただし、毎日ケアをしないことによっても臭くなるので、日々のケアを忘れないようにしましょう。

気をつけよう!外耳道に炎症が起こる「外耳炎」

耳には外耳道という管があります。そこに炎症が起きてしまう症状を外耳炎といいます。
外耳炎になるとトイプードルの耳の中には耳垢がたくさんたまって、そうじをしてもすぐにまた発生してきます。また、炎症を起こしていいるために皮膚に痒みを覚え、耳をやたらと掻いてしまってますます症状が悪化することもあります。慢性化して長引いてしまうと外耳道が塞がってしまうこともあります。
飼っているトイプードルがもともとアレルギー体質だった場合、かゆみが耳だけでなく体にも広がってしまうこともあるようです。

外耳炎の主な原因は「細菌」

外耳炎になってしまう主な原因は、細菌による感染が最も多いと言われています。トイプードルをはじめどのような犬でも細菌を持っていますが、アレルギーに弱い犬やホルモンの分泌に障害がある犬の場合には細菌の感染力に負けて病気を発症してしまうようです。

軟膏の使用は獣医師とよく相談しよう

動物病院で行う治療法としては、主に抗生物質・抗真菌剤の投与などが多いようです。自宅でできる処置は、軟膏薬剤を塗るのが一般的です。必ず動物病院で処方した薬を、獣医師の指示に従って使うようにしてください。
軟膏を塗る場合は、耳の毛が邪魔になるので耳毛を抜かなくてはいけません。自分で出来そうもなかったら獣医師にやってもらいましょう。
早く治らせたいからといって毎日何度も塗ると、かえって悪化させてしまうので注意が必要です。塗る回数も獣医師によく聞いてから処方してください。

悪化して外耳道の通り道がなくなってしまった場合は軟膏での治療はできません。場合によっては手術が必要になってくるので、すぐに動物病院に連れて行って相談してください。

気をつけたい病気「気管虚脱」

気管がつぶれたように凹んでしまい、呼吸が苦しくなる症状です。肥満が原因の場合や老齢による機能の衰えなどが原因の場合もありますが、遺伝的なものも否定できません。

息が荒くなって呼吸困難になる

暑いときは犬はぜーぜーと息が荒くなりますが、気管虚脱を発症している時には荒いだけでなく苦しそうな呼吸になります。初期症状の段階ではたまに咳が出たり落ち着きがなくなったりする程度ですが、悪化していくとよだれが多く出たり倒れたりすることもあります。

肥満が原因になることも

遺伝的な原因で気管がつぶれるのは防ぎようもありませんが、この気管虚脱だけでなくさまざまな病気は肥満が原因になることがあるので、トイプードルのような小型犬はとくに普段から肥満にならないように食事のバランスと運動量に気をつけておかなければなりません。

悪化すると完治は難しい病気

もし発症した場合には、夏の暑い日にはエアコンが効いた部屋で常時涼しくし、激しい運動は控えるようにしなければなりません。
最近では手術で治ることもあり、その他にもいろいろな治療方法も開発されていますが、ひどくなると手術では完治せず酸素吸入が必要になる怖い病気です。